楽しむ

2014.9.29 Mon

先週の金曜日に、「科学する心を育てる」と題し、母親セミナーが開かれました。本園理事長が講師を務め、お母様方に、園児と同じ科学あそびを体験していただきました。

セミナーの中で、映画「おおかみこどもの雨と雪」の一場面が紹介されました。

親子3人が雪原を駆け抜けるシーンです。親子で同じ気持ちになって、その瞬間を全身全霊で楽しむ姿は、躍動感と生命力にあふれています。

この映画、見終わった後も、長く重く心に残るものがあります。成長して、それぞれに生きる道をみつけた二人の子ども。「まだ、何もしてあげてないのに。」と巣立つ子どもの背中に思う母。子どもの自立はうれしいはずなのに…。それが親心ですね。

いつしか離れていくことを思えば、幼い子どもと一緒になって大笑いする瞬間が、どんなに愛おしいでしょう。親として「何かしてあげる」ことがあるとすれば、幼児期に「一緒になって楽しむ」ことかもしれないとも思います。親が子どもの喜ぶ顔を見てうれしいのと同じように、子どもは親の笑顔が大好きです。その笑顔を見て、安心して、のびのびと生きていくのです。喜ぶフリなら、子どもたちはお見通し。ほんの一瞬でも、大好きな人と心から楽しいと思う気持ちが共有できたとき、いのちはあたたかく美しく輝きます。