健康な歯

2014.6.4 Wed

むし歯予防デー。むし歯のないお友だち、むし歯を治したお友だちを表彰しました。全園児の78%が受賞しました。よい歯は「元気の源」、健康な歯•口を保ちたいですね。

近年「お口ぽかん」の子どもが増えているそうです。歯の成長にも影響します。以下、新聞記事を引用します。どうぞご参考になさってください。

 

2011年1月9日 毎日新聞社 

お口ポカン:要注意 フィルター・加湿機能持つ鼻、病気や虫歯の恐れ 

 

 電車の中などで、口を開きっ放しにしている子どもを見かけることがある。人間は一般的に鼻で呼吸する。口呼吸が癖になると細菌などを取り込みやすくなり、病気にかかるリスクが増えるほか、歯の成長にも影響する。インフルエンザや花粉が気になる季節に、子どもの「お口ポカン」問題を考えてみた。【中西拓司】 

 神戸市内の主婦(35)は4歳になる長男が、生後半年ごろから日常的に口を開いていること が気がかりだ。「たまに閉じることもあるが、寝ている時も含めていつも開いている」といい、歯がいつもむき出しになっているので、転倒した際に前歯が欠けたこともあった。口を開ける癖がない長女(7)に比べて虫歯になりやすく、すでに5本治療した。「口を閉じようね」と促しても、すぐに忘れて口を開けてし まう。「健康にも悪そうなのですぐに直したい。どうすればいいのか」と医師を受診したこともあった。

 「恒常的に口呼吸しているようなら、 早めに耳鼻咽喉(いんこう)科の診察を受けてほしい」。千葉大大学院医学研究院の岡本美孝教授(耳鼻咽喉科・頭頸(とうけい)部腫瘍学)はこう語る。口呼吸が長引けば「のどの炎症や睡眠障害など、さまざまな病気を招く恐れがある」という。

 鼻の内部には、左右それぞれに複雑な形をした三つの 突起があり、表面の粘膜や繊毛でホコリや微生物などの異物を取り除く働きがある。また、のどを痛めないように外部の乾いた空気に湿り気を与え、温めてから体内に取り込む加湿や加熱の機能もある。鼻はにおいを感じる機能だけでなく、体内に異物が入るのを防ぐフィルターの役目を果たしているというわけだ。

  岡本教授によると、子どもが口呼吸する原因としてアレルギー性鼻炎などによる鼻づまりのほか、鼻の奥にある「アデノイド」の肥大などが考えられるという。 アデノイドは微生物に対する免疫力を作るリンパ組織の一種とみられており、通常は3~4歳をピークに一時的に大きくなるが、その後は小さくなる。しかし、炎症などによって腫れてしまうと鼻呼吸をしづらくなり、いつの間にか口呼吸が習慣化する場合がある。

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 乳児用品 メーカー「ピジョン」などが01~02年にかけて、2~23歳までの約1000人を対象に普段、口が閉じているかどうかを聞いたところ、「閉じる習慣がついている」と答えた保護者や本人は39%だった。一方、「いつも開いている」と答えた人は22%で、3歳以下では29%と最も多く、13歳以上でも15% を占めていた。

 口呼吸は歯の成長にも影響を与えると言われている。ひかり歯科医院(東京都東大和市)の三谷寧院長(歯学博士)は「口を開けたままにしておくと唇や舌の位置が定まらず、歯並びも悪くなる恐れがある」と話す。

 歯並びをよくするためには、(1)唇を結ぶ(2)上下の歯を軽く閉じている(3)舌は上あご部分に触れる位置に落ち着いている――の三つの習慣を身につけることが重要だ。三谷院長は「歯やあごなど顔面の成長が著しい3歳ぐらいまでに、習慣付けてほしい」と話す。

 また、口呼吸は虫歯になるリスクも高い。三谷院長は「口を開いたままだと口内が乾いて、唾液の循環が悪くなり、歯を溶かす細菌が増えやすくなる」と指摘する。歯を守るためにも早めに鼻呼吸を定着させたい。

 ◇口笛、鼻歌で改善

  茨城県日立保健所は、独自の「お口ポカン度チェック」で、保護者に指導を行っている。一つでも思い当たれば、口呼吸が習慣になっている可能性があるとい う。また、口を閉じる癖をつけさせる遊びなども勧めている。同保健所の担当者は「口笛など遊びを通して鼻呼吸を習慣化させてほしい」と呼び掛けている。

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 ■「お口ポカン度チェック」

・テレビを見ている時などに口が開いていませんか?

・のどがよく渇きませんか?

・口から歯や舌が見えていませんか?

・食事の際、くちゃくちゃ音をさせていませんか?

・歯ぐきが赤く腫れていませんか?

 ■口を閉じる習慣を身につけるには

・口の中に空気を入れほおを膨らませる

・にらめっこ

・ハミング(鼻歌)

・口笛を練習する

以上